2025年8月8日

日本生命保険相互会社による「日本生命ネイチャー・ファイナンス・アプローチ」の策定支援

サステナビリティ専門の国際的コンサルティング会社であるERM(日本法人は、イー・アール・エム日本株式会社)は、日本生命保険相互会社(以下、日本生命)が公表した「日本生命ネイチャー・ファイナンス・アプローチ」(以下、本アプローチ。尚、概要版資料はこちら)の策定を支援しました。本アプローチにより、企業の自然保全・再生に向けた取組を後押しすることを目的としています。

 本アプローチは、ストックホルム・レジリエンス・センターが提唱したプラネタリーバウンダリーの考え方を投融資実務に適用することを試みたものであり、それを通じて対象企業の活動がネイチャーポジティブ経済への移行に向かって変わっていくことを期待します。

 本アプローチでは、企業が自然や生物多様性に与える影響を地球にとって重要な閾値との関連性に基づいて評価します。具体的には、以下の指標を用います:

 更に本アプローチでは、対象企業の活動によって環境・社会面で重大な負の影響が生じないことを確認するため、DNSH(Do No Significant Harm)原則を採用しています。

日本生命の財務企画部 責任投融資推進室 宮本泰俊室長のコメント:
“当社は長期の機関投資家として、地球環境が人類にとって安全かつ安定的に活動できる領域に維持されることは極めて重要と考えています。このような考えのもと、気候変動に関しては昨年ERM社の支援を受けてトランジション・ファイナンスの方法論を策定・公表しました。今回、自然の領域においても、プラネタリーバウンダリーの考え方やGBFのような国際合意も参考にしつつ、自然回復に関する評価指標についての新たな考え方を含むネイチャー・ファイナンスのアプローチを策定しております。本アプローチを出発点に産官学様々な関係者との対話・研究を通じて、より確固たるものにブラッシュアップし、投融資実務への適用も広げていきたいと考えています。”

ERMのサステナブルファイナンス・パートナー兼松 浩介のコメント:
“「日本生命ネイチャー・ファイナンス・アプローチ」の枠組みは、自然に関する最新の科学的知見や国際的なガイダンスに沿うことを意識して開発されました。自然再生への取組みを加速させるという日本生命の想いが、企業、金融機関、投資家等の対話と行動を喚起し、ネイチャーポジティブな未来の形成に繋がっていくことを期待しています。”

 尚、英語版のプレスリリースはこちらをご覧ください。

ERMの紹介

Sustainability is our business.

世界最大のサステナビリティ専門コンサルティング会社であるERMは、その戦略的変革力及び技術専門性を組み合わせたユニークな強みを活かしながら、クライアント企業と協業してサステナビリティを実務オペレーションにまで広げることを支援しています。このようなアプローチにより、クライアント企業は自社ビジネスのあらゆる階層においてサステナビリティの統合を推進することが出来ます。

50年以上の経験を持つERMは、40の国と地域に8,000人以上の多様なバックグラウンドを持つ専門家を擁し、クライアントが抱えるサステナビリティ課題に対して革新的なソリューションを生み出す支援をします。また、このような取組を“将来世代の機会を損なうことなく現在世代のニーズを満たすようなビジネス機会創出”に繋げて行きます。 詳細はこちらをご覧ください。